つわり軽減に、ビタミンB6と生姜

ショウガ ブログ


管理栄養士のそのべひろみです。

今日はつわりと栄養のお話を。

わたしもつわりがひどかった・・・

わたしは2人こどもがいますが、2人とも割とつわりがひどくて大変でした。

一人目のときは本当にひどくて、2ヶ月ほど廃人に。笑

こんなに栄養頑張ってるのに〜食事ちゃんとしてるのに〜と当時は謎だらけでしたが、栄養療法を学んでから、少しずつ色々なことに検討がついてきています。

2人目の妊娠のときは、1人目よりマシだったのですが、まだまだ「つわりがない」とは言えない。

つわりもちゃんと、体の機序があるからなっているんだなぁと学べば学ぶほどわかってきて、つわりがつらいと育児は楽とかそんなのは都市伝説です笑

つわりの時期は、もうなんとかならないかとネットサーフィンの日々。笑

この記事も、そんな妊婦さんたちにヒットしてくれたらと思って書いています。

研究ではビタミンB6とショウガが特に有効そう

つわり「morning sickness」で論文を検索すると、多くヒットする食・栄養関連は「ビタミンB6」と「生姜」。

どちらも、妊娠初期の吐き気、嘔吐、悪心に効果がありそうです。

妊娠6週間から16週間の間のつわり中等度の女性77名に、生姜、ビタミンB6、プラセボを1日2回、4日間投与したところ、生姜・ビタミンB6群はプラセボに比べて、悪心、嘔吐、吐き気が軽減した。特に生姜は、嘔吐と吐き気に効果的だった。

A comparison between the effects of ginger, pyridoxine (vitamin B6) and placebo for the treatment of the first trimester nausea and vomiting of pregnancy (NVP)

ショウガ(1日〜1 g)を少なくとも4日間使用すると、妊娠初期の嘔吐・吐き気が5倍改善される可能性がある。

Effects of ginger for nausea and vomiting in early pregnancy: a meta-analysis

より長い治療期間(60日間)にわたって、ビタミンB6はショウガよりも効果的。他にもカモミラ、カルダモン、ザクロ、スペアミントシロップ、レモンなどはつわり緩和のために推奨できる。

A systematic review of the efficacy of alternative medicine in the treatment of nausea and vomiting of pregnancy

ビタミンB6はサプリメントでとることになりますが
(量をしっかり摂るにはサプリじゃなきゃ難しい&つわりの時期に食品でガッツリ摂るのは難しい)

生姜1gなら食品で摂ることは簡単にできますね!

アイハーブでこんなハイチュウみたいなショウガの飴ちゃんもあります↓

Chimes, ジンジャー・チュー, オリジナル, 5 オンス (141.8 g)

妊娠期はNGなハーブもあります

つわりの時は、効くんなら何でも試してみるわよ!!という気持ちになりますので、ひとつの情報ですぐにトライしてしまいがちですが一つ注意が。

上記論文で他にも有効性がありそうだというカモミラ(カモミール)は妊娠初期には特にNGなハーブとのこと。

ミントやレモン(レモングラスはNG、レモンバームはOK、普通のレモンもOK)、ザクロ、ショウガ、カルダモンは大丈夫ですので試してみてくださいね。

ちなみに、カルダモンは、カレーなどに使われるスパイスです。

カルダモン

ハーブティーは、例えば「ジンジャーティー」と書いてあっても、他のハーブがブレンドされているものもありますので、原材料は必ずチェックするようにしてみてください。

ビタミンB6はなぜつわりに効くのか(推測)

妊娠すると、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが分泌され、それによりエストロゲンとプロゲステロンが分娩まで増え続けます。

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moonyHPより

このhCGというホルモンは妊娠初期のつわりの時期に高くなることから、つわりとの関連性がいわれていますが、詳しいことはよくわかっていません。(調べているので、わかったことがあったらまた記事に書きます)

つわりがひどい人は、エストロゲンの濃度が高い人が多いとも言われていて、このエストロゲンの代謝にはCOMTという酵素が必要になります。

COMTの補酵素はビタミンB6、つまりエストロゲンが代謝されるためにビタミンB6が必要となります。

そのため、ビタミンB6を補給してあげることで、つわりの原因となっているエストロゲン代謝が改善されるということ。

さらに推測されること

ということは・・・

COMTの活性を促進させて、妊婦の時に急激に増えていくエストロゲン代謝に対応することでつわりを軽減できるかも

→COMTの活性に必要なビタミンB6の他に、ビタミンB12、葉酸、マグネシウムあたりもつわりに有効かも

→COMTはクロロゲン酸によって大量に消費されるから、クロロゲン酸を含むコーヒーはつわりにはよくない(つわり中にコーヒーは飲めないけど)

など、他のこともつわりに効くかもしれないと推測できてきますね!

さらに情報追加していきます

最後は少し難しい話になってきてしまいましたが、どうでしたでしょうか。

つわりはなってしまったら、その時に調べたり、食べたり飲んだりはできないことが多いので、できるだけ事前に体を整えて、自分はどういうタイプの体質なのか(遺伝子など)調べておくことが必要だと思います。

つわりに関してさらに詳しい情報を随時追加していきます。

投稿者プロフィール

そのべひろみ.
そのべひろみ.
管理栄養士/PNTトレーナー/臨床分子栄養医学カウンセラー
病院栄養士、陸上実業団専属栄養士を経て独立。二児の母。

難しい栄養学を「誰もが腑に落ちる栄養学」にしてお伝えしています。
分子栄養.コンディショナー養成講座主宰。
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